EVENT・SEMINAR

2021.01.20 MeetUp

【MONET Pitch #7】顧客視点からの事業開発への回帰!

アマゾンウェブサービスジャパン株式会社 シニアイノベーションアドバイザリー
大西 嘉明氏

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MONET Pitchは、MONET Technologies 株式会社(以下、MONET)が捉える課題とその解決に向けた提供サービスを、コンソーシアム企業の皆さまに情報共有することを目的としたMeetUpイベントです。

第7回となる今回は、アマゾンウェブサービスジャパン株式会社(以下AWS)の大西 嘉明氏にご登壇いただき、アマゾン社内での新規事業開発のフレームとして実際に活用されているサービスデザインの手法『Working Backwards』を中心とした事業開発プログラムについてご説明いただきました。

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アマゾンが実践しているサービス開発の考え方とメカニズム

アマゾンウェブサービスジャパン株式会社 シニアイノベーションアドバイザリー
大西 嘉明氏


AWSで事業開発ならびにアドバイザリーを担当する大西氏は、新規事業やサービス開発等の企画・実施を支援しています。アマゾンが独自に開発したイノベーションフレームワークを用いた企業向けの講演・研修を行っており、MONETのStartUPプログラムでも講師を務めていただいています。

アマゾンの創業者でCEOのジェフ・ベゾス氏は、企業ミッションとして「地球上で最もお客様を大切にする企業であること」を使命として掲げており、創業以来、この精神は現在も受け継がれています。

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また、新規にサービスを開発する場合に重要なポイントとして、「顧客中心」「長期思考」「新しい価値を作る情熱」の3つを挙げ「アマゾンカクテル」という言葉で説明しています。

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アマゾンでは全ての従業員がリーダーとして仕事をするという考え方が求められており、そのための14の行動指針として「リーダーシッププリンシプル(amazon leadership principles)」があります。

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中でも重視しているのが、お客様に徹底的にこだわり、常にお客様を起点に行動しましょうという意味を持つ「customer obsession」、そこから『Working Backwards』のメカニズムが生まれました。
俗人的にならずに継続的に良いアウトプットを出すために、ツールやプロセスを定義し、社員がそれに従って業務を進めていくことを、アマゾンではメカニズムと呼んでいます。アマゾンにはいくつものメカニズムが存在しますが、その中でも『Working Backwards』というのは最も重要なメカニズムの1つになります。

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お客様の視点で考えたアイデアをフィードバックでブラッシュアップする

『Working Backwards』では具体的には以下の作業を行います。

・プレスリリースを書く
実際に社外に発信するものではなく、社内での新サービスの検討資料として作成します。お客様視点で、サービスを世に出した時にどのようなメリットを享受してもらえるのか、お客様がどのような反応をするのかをイメージして書きます。

・FAQ、想定問答集を作る
お客様やステークホルダーからどのような質問が来るかということを考え、回答を作ることで、アイデアの詳細を詰めます。

・ビジュアルを考える
ユーザーインターフェイスやストーリーボードを書いて、お客様の体験イメージを膨らませます。

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「私自身、これまでアマゾンで3つの新しいサービスを立ち上げましたが、その都度『Working Backwards』を行っています。プレスリリースは書くことが目的ではなく、お客様をイメージして書いたものに対し、様々なステークホルダーからフィードバックをもらってサービスをブラッシュアップし続けていくことが重要なポイントになります。

MONETのStartUpプログラムでは、さまざまな他の企業からフィードバックを得ることができるので、自社で考えているサービスをより進化させることができます。」(大西氏)

ビジネス初日の心構えを大事にする「Day 1」の精神

講演では、大西氏を迎えて2月に開催されるStartUPプログラムについて説明があり、参加者はプログラム当日のアイデアをプロトタイプへ進化させるため、後日、AWSのメンターによるメンタリングを受けることが紹介されました。

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講演の最後でアマゾンが大事にしている「Day1」という考え方が紹介されました。「CEOのジェフベゾスは毎回決算の時に株主に向けて手紙を書いており、2016年の手紙でこの”Day 1”について触れています。Day1、ビジネスを始める初日は社印の熱量とダイナミズムが非常に大きく、迅速にビジネスを進めていくという意思と行動力にあふれています。皆様と一緒に、常に「Day 1」の考え方を持ちながら、ワークショップに取り組みたいと考えています。」(大西氏)

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講演の終了後には参加者からリーダーシッププリンシプルへの質問や、顧客中心のビジネス開発をするのに社内の賛同を得るにはどうすればいいかといった相談がたくさん寄せられました。

StartUPから始まった事業開発を紹介

MONETでは、『Working Backwards』を核にしたStartUpプログラム『顧客体験アプローチによるMaaS事業開発ワークショップ』を2020年7月から実施しています。参加者からは高い評価をいただき、すでに50社以上がワークショップの体験を元に事業開発に着手しています。

MeetUpの後半では、その中からすでに具体的な取り組みを進めている企業として、パーソルキャリア株式会社のご担当者のインタビューを紹介しました。

【パーソルキャリア株式会社】
総合人材サービスのパーソルグループで、転職サービス「doda」などを運営するパーソルキャリア株式会社は“HR x MaaS”実証プロジェクト「Showfar(ショーファー)」を2020年12月に開始、2021年春ごろまで実施することを発表しています。これに伴い、実証プロジェクトへの参加者を募集する特設サイトを開設しています。
Showfar特設サイト:https://pre-experience.showfar.jp/

「Showfar」は、個人がハイヤーで通勤しながらさまざまな企業とオンライン面談し、キャリアの可能性を拡げるプロジェクトで、MONETも参加しています。インタビューではワークショップに参加して役立ったこととして、社内検討だけでは事業性に注力しがちな中、利用者に寄り添ったプログラム開発ができたこと、また他企業のMaaS事例から刺激を受けてより良いものとすることができたこと、などを挙げていただきました。

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今回のMONET Pitch、いかがでしたでしょうか?
新型コロナウィルスによる影響が想定以上に長期化する今、より社会に必要とされる新たなMaaS事業開発に、StartUpプログラム『顧客体験アプローチによるMaaS事業開発ワークショップ』を是非ご活用いただきたいと思います。