EVENT・SEMINAR

2020.12.09 MeetUp

【MONET Pitch #6】MONET×自動運転 自動運転車で小売MaaSを実現!

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MONET Pitchは、MONET Technologies 株式会社(以下、MONET)が捉える課題とその解決に向けた提供サービスを、コンソーシアム企業の皆さまに発信することを目的としたMeetUpイベントです。第6回は12月4日に発表された、東広島市を実証フィールドとした、小売りMaaSを自動運転車で実現する「Autono-MaaS(オートノマース)*」の実用化に向けたプロジェクトを紹介しました。

*Autono-MaaS(オートノマース):Autonomous Vehicle(自動運転車)とMaaSを融合させた、自動運転車を利用したモビリティサービスを示すトヨタ自動車株式会社による造語

小売りMaaSを自動運転車で実現する「Autono-MaaS」の実用化に向けたプロジェクトを開始

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MONETは、東広島市、広島大学、株式会社イズミと共同し、小売りMaaSを自動運転車で実現する「Autono-MaaS」の実用化に向けたプロジェクトを開始し、手動運転のオンデマンドバスによる買物支援サービスや、自動運転シャトルの実証実験などを2021年2月から順次行います。

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本プロジェクトは、MONETと自治体パートナーの関係にある東広島市が、自動運転社会を見据えた中長期的な取り組みをオンデマンド実証から進める、というビジョンの共有をきっかけに始まりました。

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東広島市は内閣府の「SDGs未来都市」に選定されており、住み続けられるまちづくりの推進と、自動運転時代を見据えた国際学術研究都市の実現に向けて産官学連携で取り組んでいます。そうした関係から、東広島市にキャンパスがある広島大学がプロジェクトに協力。さらに、東広島市を中心に小売業を展開し、MONETコンソーシアムに加盟するイズミが、MaaSサービスによる新しい買い物体験の提供で参画します。

また、プロジェクトの実施にあたり企業や団体、有識者、関係省庁などが会員として加盟する「東広島市Autono-MaaS推進コンソーシアム」(以下、コンソーシアム)が設立され、事務局は、東広島市、MONETおよび株式会社現代文化研究所が務めています。

2030年を目処に自動運転を街づくりのサービスの土台にする

今回のMONETPitchでは、コンソーシアムの会長を務める広島大学副学長の藤原章正先生が登壇し、プロジェクトの詳細が紹介されました。

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東広島市は人口約19万人、街も海も山もある魅力的な市で、そこにメインキャンパスを置く広島大学と包括協定を結び、「サステナブル・ユニヴァーシティ・タウン構想」を立ち上げています。地域の発展に貢献すべく、高いQOLを実現するためモビリティを改善し、2030年を目処に街づくりのサービスの土台として自動運転を活用する構想が練られています。

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「米国で運用実績がある安心性から May Mobility が開発した車両を選び、これから増えるであろう買い物難民を支えるため、移動と買い物サービスを一体化したAutono-MaaSの実証実験を行います。」(藤原氏)

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プロジェクトは複数あり、2021年2月~翌年3月には、MONETが開発した「マルチタスク車両」を使用したオンデマンドバスを使用して、イズミが運営する総合スーパー「ゆめタウン学園店」への送迎や商品宅配を行います。
そして2021年3月~8月には、米国May Mobility(メイモビリティ)社が開発した自動運転シャトルを使用し、広島大学の東広島キャンパス内で、学生および教職員の移動手段として利用します。

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他にも、近隣の住民(以下「モニター」)を対象に、イズミに電話で注文した商品を、店頭に設置したロッカーなどで受け取れるサービス「BOPIS(Buy Online, Pick-up In Store)」の実施や、東広島キャンパスと「ゆめタウン学園店」を結ぶルートで、自動運転シャトルによる送迎と宅配を同時に行うことも予定しています。

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プロジェクトに先駆けて、MONETは東広島市と広島大学と共に、オンデマンド型の「広島大学循環バス」を東広島キャンパスや周辺地域で運行し、データ収集を行ってきました。

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「地元の公共交通事業者とも協調しており、今後はMONETコンソーシアムのメンバーとも連携を取りながら、国内外のパートナーと共に学術研究都市の実現と新たな地方の価値発見を目指します。」(藤原氏)

当日は東広島市の高垣広徳市長からも、メッセージが寄せられました。

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米国でいち早く自動運転サービスを実装するMay Mobilityが参画

続いて May Mobility の日本代表を務めるMike渡部氏が登壇し、米国で実装されている自動運転サービスや自動運転車両などを紹介しました。

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2017年5月に設立されたMay Mobility は、自動運転シャトルの開発・運用を主な事業とし、2018年からミシガン州デトロイト市をはじめとする米国4カ所でパイロット案件を実施しています。2021年には初の海外展開である東広島市を含む4カ所で新たな展開を予定しています。

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シャトルは1台あたり1〜4名で乗車でき、ミシガン州のグランドラピッズのデータによると、コロナ前は週に400名ほど、コロナ後も100名ほどに利用されていることから、サービスとしての期待はあると分析しています。

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米国企業が日本に自動運転車両を持ち込むことは初となり、日本の厳しい法規制に対応するため1年以上の準備期間がかけられました。使用する自動運転シャトルバスは時速16マイル(30〜40km)で、米国では公道をドライバーレスで走りますが、今回の実証実験では安全のためドライバーが同乗します。

技術アドバンテージとして、他社では膨大なデータを高性能のコンピュータで処理する自動運転システムを使用しているのに対し、独自の判断ルールに基づいたシステムで運転できることを挙げています。

「データはもちろんある方がいいのですが、弊社の場合は他社より少なく、高性能処理も必要としません。例えば、走行車線上に駐車している車を避けるのに、対向車線に進入して追い越しするかを判断する場合、他社ではリモートでシャトルを遠隔操作するのに対し、弊社の場合はセンターの担当者が状況を見て指示を出すという違いがあり、安全に判断ができます。」(渡部氏)

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「Auto-MaaS共創チャレンジ」を通じてプロジェクトの参加機会を提供

今回、MONETコンソーシアム加盟企業が、自動運転のソフト・ハード・サービスにおいて共創する場として、東広島市のプロジェクトに参加できる「Auto-MaaS共創チャレンジ」が紹介されました。参加期間は2021年4月から翌3月の1年間で、プログラムの内容を検討するためのアイデアやアドバイス、ネーミングなども募集しており、詳細が決まり次第、今後のMeetUPで紹介する予定です。

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「先行して行われた実証実験では、デザインの段階で学生がボランティアで参加し、MONETと一緒にワークショップを開催しました。特にインセンティブは設けませんでしたが、極めて建設的でユニークな意見が集まり、プロジェクトに対する学生の期待は高まっています。

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モニターに関しても、手動のオンデマンドサービスは一定の効果があったと認識しており、それが自動運転でもう一段レベルアップした時の反響がどうなるのか今から期待しています。広島大学は機械工学以外にも人間工学や心理学、マーケティングなど様々な研究を行っているので、ぜひみなさんと一緒にプロジェクトに取り組みたいと考えています」(藤原氏)

藤原先生は、モビリティ革命により自動運転が街の一部になれば、土地利用の考え方や今の生活ががらりと変わる可能性があると言います。

「自動運転は日本語がわからない留学生が街を自由に行き来できたり、小売り以外にも通院や農業出荷などいろいろなサービスを代替できます。2年前に広島へ大きな被害をもたらした自然災害や、コロナのような非常時での活用も含め、幅広く展開できるよう、課題を一つずつ解消して実装につなげていきたい」とプロジェクトにかける意気込みを述べました。

今回のMONET Pitchはいかがでしたでしょうか? これからも皆様に様々な情報と機会をお届けしてまいりますので、是非奮ってご参加ください。