EVENT・SEMINAR

2020.10.01 MeetUp

【Corporate Pitch #7】株式会社日本旅行/ベネリック株式会社

Keynote Speech1:
旅行会社はMaaSをどう活用できるか
株式会社日本旅行

Keynote Speech2:
MONETコンソーシアムで実施したいこと
ベネリック株式会社

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第7回目の「Corporate Pitch」は、総合旅行会社としての強みを活かし、次代に向けた新たな価値やサービスの創造に取り組まれている 株式会社日本旅行様。
そして、どんぐり共和国でもおなじみ、キャラクターや作品の世界観をさまざまな軸を加えてより深く表現される ベネリック株式会社様にご登壇いただきました。

Keynote Speech1:
旅行会社はMaaSをどう活用できるか

株式会社日本旅行 MaaS事業推進本部 辻井 康一 氏


赤い風船のブランドでお馴染みの日本旅行は、今年で創業115年を迎えた日本最古の旅行会社であり、老舗ならではの安心と信頼の高さでも知られています。移動と旅行にまつわる事業を展開し、法人・自治体の旅行営業、個人旅行営業、インバウンド旅行営業を大きく3つの柱として展開しています。

その中でも個人旅行営業では、旅行者が交通手段、宿泊施設、観光施設への申し込みをまとめて行うパッケージプランを主力商品としています。「MaaS時代に入るとこうした旅行業は魅力が薄れるのではないかという危機感が社内ではあったのですが、それを逆にチャンスと捉え、今年に入って新たにMaaS事業推進本部を立ち上げ、MaaSを活用したサービスの企画開発に取り組んでいます」(辻井氏)

旅行会社が提案する3つのMaaS活用展開

MaaS事業推進本部ではMaaSの活用を進める展開の方向として、主に3つの活動を進めています。

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1つ目は、MaaS事業を実現する「MaaSコーディネーター」という事業展開です。これまでの実績を活用し、MaaS実装エリアでの自治体と交通機関と観光事業者の仲介・サポートなどを提供します。

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2つ目は、新しい商品企画「観光MaaSパッケージツアー販売」です。具体例として主力商品である新幹線と宿をセットにしたプランに、目的駅から目的地までの交通を提供する”目的地MaaS”と自宅から出発駅までの交通や荷物の運搬を提供する”出発地MaaS”を加えることで、売れ筋商品を拡張するなどを検討しています。

3つ目は、MaaS導入で先進的な取り組みを行う国内外の地域を訪れる「MaaS視察ツアーの企画・販売」です。都市計画や交通問題で課題を抱える自治体や企業を対象に先進地の視察を提案します。

「例えば、MaaSコーディネーターではMaaSサプライヤーの募集や交渉、サービスの利用促進もお手伝いします。さらに運用データを収集して新たな潜在ニーズを掘り起こすなど、旅行業ならではの知見を活かしてまいります。」(辻井氏)

地域観光を促進するMaaSアプリを配信

日本旅行がMaaSへの取り組みですでに実施している例として、JR西日本と配信しているせとうち観光ナビ「setowa(せとわ)」が紹介されました。

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1つのアプリで新幹線と宿の手配から旅のスケジュール作成、現地でのナビまでトータルに行えるもので、日本旅行では観光チケットやアクティビティの募集とそれらの交渉活動、各事業者との調整といった運用サポートを担当しています。

もう一つ、広島県福山市「しおまち観光MaaS実証実験」で幹事を担当しており、setowaをプラットフォームに観光地の鞆の浦(とものうら)での移動提案などを11月から12月にかけて展開します。

アプリからは検索行動や現地での移動など様々な情報が得られることから、利用者の趣味嗜好にあわせたてパーソナライズされたサービスの提供についても、今後は開発したいとのこと。MONETコンソーシアムでは、旅行者向けの企画を考えたい、事業者間連携サポートを依頼したい、事業運営の一部を外部委託したい、といった要望に協力できるのではないかとしています。

「テレビドラマで見たような、旅行の出発時間にあわせてタクシーが迎えに来るという時代も間もなく到来するかもしれません。コンソーシアムの皆さんと協力して、いろいろな旅の便利さと楽しさを提供したいと考えていますので、問い合わせをお待ちしております。」(辻井氏)

 

株式会社日本旅行
https://www.nta.co.jp/

 

Keynote Speech2:
MONETコンソーシアムで実施したいこと

ベネリック株式会社 NEW-TECH ENTERTAINMENT本部 執行役員 高橋 晃広 氏


ベネリックという会社名を聞いたことがなくても、「レゴストア」や「ジャンプショップ」、スタジオジブリ作品のグッズが並ぶ「どんぐり共和国」などのキャラクターショップの名前を知っている人は多いのではないでしょうか?

ベネリックはキャラクター商品やショップの展開を中心とする会社ですが、単純にモノを売るだけでなく、作品やキャラクターの世界を作っている人たち、キャラクターを好きな人たちの思いを共有する場所やサービスを展開する「作品の世界観の創造屋さん」を目指し、様々な新しいサービスを実現しています。

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『どこでもドア』などのひみつ道具の体験もできる「ドラえもん未来デパート」や、謎解きを楽しむことができる「名探偵コナンプラザ」、「ウルトラマンワールドM78」では、新しい試みとしてVRによる仮想空間でのショップでの体験や、バルタン星人が店長をつとめる居酒屋「怪獣酒場」など体験そのものが価値となるサービスも提供しています。

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担当部署ではIoTを活用したアイデアを考えていたという高橋氏は、「今後の新たな事業展開の一つとしてMaaS展開を検討していて、勉強のためと何か一緒に協創出来る仲間を探すためにコンソーシアムに参加しました」と話します。

キャラクターと一緒に過ごす空間や移動を楽しむ

MaaSで実現できそうなアイデアの検討も始めており、3つのアイデアを紹介しました。

1つ目は、移動販売店舗でのMaaSの活用です。
ベネリックでは「ムーミン」や「ミッフィー」などのキャラクターによるカフェなどの飲食展開もしています。アニメアイドルのライブ会場などにも展開していましたが、感染症の影響によりそうした機会が減少していることから、これからはアプリを使って、お客様たちが来てほしいと思っている場所に、キッチンカーなどの移動店舗を呼んでもらうといったことができるのではないかと考えています。

「例年期間限定展開しているキャラクターショップの代わりに、“作品世界に登場する乗り物”を、移動販売ができる大型販売車として開発し、全国各地を巡回するといった夢のあるアイデアも実現できるかもしれません。」(高橋氏)

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2つ目は、キャラクターと移動時間や空間を共にするエンタメ体験をMaaSに活用するというアイデアです。ARを使った「HoloModels」やホログラム投影ができる「Gatebox」などの技術を応用して、キャラクターと一緒にドライブしたり、旅先を一緒に回ったり、観光ガイドなどへの展開も考えられます。
3つ目は、聖地と呼ばれるキャラクターに関連する場所への旅行や移動と、MaaSを連携するというアイデアです。例えば、キャラクターのラッピングタクシーや、様々なモビリティでキャラクターを展開するなどが考えられます。

モビリティとのかけ算で新しい体験を提供したい

キャラクターの活用には版権はもちろん、ファンや作者を尊重した形での展開といった、独特のノウハウが求められる部分が多いだけに参入が難しいジャンルでもあります。

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「ここでご紹介したのは全てアイデアベースではありますが、当社はこれまで様々な企画を実施しており、キャラクターに関しては提供できるソリューションもいろいろあります。モビリティを提供する企業やコンソーシアムに参加する皆さんと一緒にかけ算で、今までにないキャラクターとの体験ができる新しいビジネスが実現できることを期待しています。」(高橋氏)


ベネリック株式会社
https://benelic.com/

旅行やエンタテイメント業界はコロナ禍によって大きな打撃を受け、これまでにない対応や転換を求められています。そうした中で今回は、MaaSを軸にいち早く新しい取り組みを始めている2社より、今後の発展の可能性だけでなく、未来を感じさせてくれるお話を聞かせていただきました。

第7回目のCorporate Pitchは200名を越える方に参加いただきましたが、モビリティの可能性を拡げる夢のあるアイデアに刺激を受けられた方も多かったのではないでしょうか。

今後もMeetUPは「Expert Pitch」「Corporate Pitch」「MONET Pitch」の三軸で展開予定です。
それぞれ他では得られない様々な情報と機会をお届けしてまいりますので、皆さま、是非奮ってご参加ください。